「研究で示された」の読み方 エビデンスの基礎
「研究で示された」「◯◯大学の実験によると」——サプリメントの情報では、こうした表現をよく見かけます。研究と一口に言っても種類があり、意味合いは大きく異なります。読み解きの基本を整理します。
研究にはいろいろな種類がある
| 研究の種類 | 一般的な位置づけ |
|---|---|
| 細胞実験・動物実験 | 仕組みの研究として重要だが、人で同じことが起きるとは限らない |
| 観察研究 | 人の集団の傾向を調べるもの。「関連がある」ことと「原因である」ことは別 |
| ランダム化比較試験(RCT) | 人を無作為に分けて比較する試験。介入の影響を調べる方法として位置づけが高い |
| システマティックレビュー | 複数の研究をあらかじめ決めた方法で網羅的に集めて評価するもの |
広告で「研究によると」とあっても、それが細胞実験なのか、人でのRCTなのかで意味は大きく変わります。研究の種類・対象(人か動物か)・規模は、確認したい基本情報です。
機能性表示食品なら根拠を自分で確認できる
機能性表示食品は、表示の根拠(最終製品での臨床試験、または研究レビュー)を消費者庁に届け出ることになっており、その内容は届出情報データベースで誰でも閲覧できます。「どの成分について・どんな根拠で・どんな表示をしているか」を自分の目で確認できるのがこの制度の特徴です。
ポイント:「マウスの実験で◯◯」という情報は、人での確認がされているという意味ではありません。また、個人の体験談は、その人の感想であって効果の証明ではないことが、広告のルール上も前提とされています(体験談には打消し表示が求められます)。
落ち着いて見るためのコツ
①出典が示されているか(誰が・いつ・どこで発表した研究か) ②人での研究か ③販売と無関係の公的情報(消費者庁・国立健康・栄養研究所の素材情報データベースなど)ではどう説明されているか。この3点を見るだけでも、情報の受け止め方は変わります。
本コラムは、消費者庁・厚生労働省等の公的機関が公表する一般的な制度・情報にもとづく解説であり、特定の商品の効果・効能を示すものでも、病気の診断・治療・予防を目的とした医療・健康に関する助言でも、個別の契約に関する法律相談でもありません。制度や基準は改正されることがあります。最新の情報は消費者庁など公的機関の発表をご確認ください。持病のある方、通院中・服薬中・妊娠中・授乳中の方など、健康上の判断が必要な場合は、医師・薬剤師にご相談ください。