西洋占星術の基礎 12サイン・天体・ハウス
西洋占星術というと「12星座」を思い浮かべますが、実際に使われるのはもっと複雑な図です。その図をホロスコープといいます。
ホロスコープとは何か
ブリタニカ百科事典は、ホロスコープを「ある特定の瞬間における太陽・月・惑星、およびアセンダント(上昇宮)とミッドヘブン(南中点)の相対位置を示す天空の図」と説明しています。
つまり、生まれた瞬間の空の状態を平面に写した図です。生年月日に加えて出生時刻と出生地が必要なのは、同じ日でも時刻と場所で空の見え方が変わるためです。
3つの構成要素
ホロスコープは、大きく次の要素で組み立てられます。
- サイン(12宮):黄道を12等分した区分。バビロニア起源で、各30度
- 天体:太陽・月・惑星など。占星術では太陽と月も含めて扱われます
- ハウス:天空を12に分割した領域。百科事典は各ハウスが人生の領域(例として「富」「結婚」)に対応するとされる、と記述しています
「私は◯◯座」というときの座は、多くの場合太陽がどのサインにあったかを指します。ホロスコープ全体から見れば、その一要素にすぎません。
注意:サインどうしの角度関係(アスペクト)やハウス分割の方式には複数の流派があります。今回の調査では、これらの技術的な定義について百科事典・学術機関の裏づけを確認できませんでした。流派によって扱いが異なる領域だとご理解ください。
サインと実際の星座はずれている
前述のとおり、ブリタニカ百科事典は占星術のサインと天文学上の星座が一致していないことを、春分点歳差によるものとして説明しています。「星占いの星座と、実際に空にある星座は別のもの」という理解が正確です。
科学的な位置づけ
同百科事典は、占星術の統計的検証を試みた研究(ミシェル・ゴークランの1964年の著作など)について「結果はよくても決定的でない」と評し、惑星の影響についての信頼できる説明機構は存在しないと記述しています。
体系としての精緻さと、科学的な裏づけの有無は別の問題です。文化として、あるいは自分を振り返るきっかけとして楽しむのが、無理のない付き合い方でしょう。
おもな出典:
- ブリタニカ百科事典「astrology」「zodiac」「horoscope」
次に読む:星座占いはいつ生まれたか/タロットの基礎
本コラムは、占いを文化・歴史・体系として整理し、あわせて消費者トラブルを避けるための一般的な情報をまとめたものです。占いによって将来を言い当てられる、運勢が変わるといった効果を示すものではありません。占いの内容に科学的な裏づけがあることを主張するものでもありません。人生の重要な決定、健康、金銭に関する判断は、占いの結果ではなく、ご自身の判断と、必要に応じて医師・弁護士・公的窓口など専門家への相談にもとづいて行ってください。法令・制度は改正されることがあるため、最新の情報は消費者庁・国民生活センターなど公的機関の発表をご確認ください。