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占いサービスと法律 特商法・景表法・ステマ規制

カテゴリ:制度・ルール / 最終更新日:2026年8月6日

占いサービスは「法律の外にある」と思われがちですが、そんなことはありません。関係する法律は複数あります。利用する側が知っておくと、判断の助けになります。

1. 特定商取引法 通信販売にあたる

インターネット上の占いサービスは、特定商取引法上の通信販売(役務提供)にあたります。同法は通信販売を「郵便等によって売買契約または役務提供契約の申込みを受けて行う」ものと定義しており、ネット経由のサービス提供も含まれます。

重要:通信販売にクーリング・オフはありません。これは消費者庁の公式ガイドに明記された事実です。「8日以内なら無条件で解約できる」というのは訪問販売などの制度で、通信販売には適用されません。

代わりに、広告に返品特約の表示がない場合は、商品の引渡しを受けた日から8日以内であれば申込みの撤回ができます(法第15条の3)。ただし返品送料は消費者負担で、事業者が返品特約を明瞭に表示していれば、その特約が優先します。

なお、役務(サービス)のみの契約における8日ルールの起算点については、条文が「商品の引渡し」を起点としているため、今回の調査では明確な扱いを確認できませんでした。判断が必要な場合は消費生活センターにご相談ください。

表示義務

法第11条は、広告に販売価格、送料その他の負担金、支払時期・方法、役務の提供時期、申込みの撤回・解除に関する事項、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などの表示を義務づけています。

さらに2022年6月1日施行の改正で、申込みの最終確認画面にも同様の表示が義務づけられました(法第12条の6)。表示義務違反があった場合の取消権も新設されています(法第15条の4)。

2. 景品表示法 広告表現の規制

景品表示法は、次の2つを禁じています。

  • 優良誤認表示(第5条第1号):品質・内容について、実際より著しく優良だと誤認させる表示
  • 有利誤認表示(第5条第2号):価格・取引条件について、実際より著しく有利だと誤認させる表示

とくに占いで関係が深いのが不実証広告規制(第7条第2項)です。消費者庁長官は、優良誤認にあたるか判断するために表示の裏づけとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、提出がない場合は不当表示とみなされます。

「必ず当たる」「的中率◯%」といった訴求は、この規制のリスクがもっとも高い領域だといえます。なお消費者庁は、故意・過失を問わず、表示が該当すれば規制対象になると明記しています。

3. ステルスマーケティング規制 2023年10月施行

2023年10月1日から、広告であることが分からない表示が景品表示法違反になりました(内閣府告示第19号、令和5年3月28日)。

告示の対象は「事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」です。

アフィリエイトについては、広告主がアフィリエイターに委託して表示させる場合は「事業者の表示」に該当するとされています(表示内容について一切やりとりがない場合は除く)。

読者として知っておきたいこと:消費者庁は、サイト冒頭に「このサイトはアフィリエイト広告を利用しています」と書いてあっても、文字のサイズや色を含めて、一般消費者にとって明瞭であることが必要だとしています。逆に言えば、広告表示が見つけにくいサイトは、それ自体が判断材料になります。

4. 消費者契約法 霊感商法の取消権

4つ目として、消費者契約法第4条第3項第8号による取消権があります。要件と行使期間(追認できるときから3年、契約締結から10年)については霊感商法に気をつけるでくわしく整理しています。

まとめ

占いサービスは、料金の表示、広告の表現、広告であることの明示という3つの面で法律の対象になっています。逆に言えば、これらがきちんとしているかどうかが、サービスを見る目安になるということです。

おもな出典:
  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」
  • 消費者庁「優良誤認とは」「有利誤認とは」
  • 消費者庁 内閣府告示第19号およびステルスマーケティング運用基準・Q&A
  • e-Gov法令検索 消費者契約法
本コラムは、占いを文化・歴史・体系として整理し、あわせて消費者トラブルを避けるための一般的な情報をまとめたものです。占いによって将来を言い当てられる、運勢が変わるといった効果を示すものではありません。占いの内容に科学的な裏づけがあることを主張するものでもありません。人生の重要な決定、健康、金銭に関する判断は、占いの結果ではなく、ご自身の判断と、必要に応じて医師・弁護士・公的窓口など専門家への相談にもとづいて行ってください。法令・制度は改正されることがあるため、最新の情報は消費者庁・国民生活センターなど公的機関の発表をご確認ください。