防災備蓄は何日分? 公的機関が示している日数
防災の備蓄について調べると、「3日分」と書かれた記事も「1週間分」と書かれた記事も出てきます。どちらが正しいのか——結論から言うと、どちらも公的機関が実際に示している数字です。機関によって、また想定している災害によって、表現が違います。
ここでは、それぞれの機関が実際にどう書いているかを、言い換えずに並べます。
1. 各機関の表現をそのまま並べる
| 首相官邸 「災害が起きる前にできること」 | 「飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)」「非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、缶詰、干物、乾パンなど」 |
|---|---|
| 総務省消防庁 「備蓄品チェックシート」 | 「備蓄品は、災害復旧までの数日間を自足できるように準備しておくものです」/飲料水欄「1日3ℓが目安です。3日分は備えましょう」 |
| 農林水産省 「災害時に備えた食品ストックガイド」 | 「最低3日分~1週間分×人数分の食品の家庭備蓄が望ましいといわれています」 |
| 中央防災会議 「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」(令和7年7月1日) | 「被災地域では自活のため最低でも3日間、可能な限り1週間分程度の備え等への理解を進める」 |
2. なぜ数字が分かれるのか
並べてみると、傾向が見えてきます。「まずここまでは」という最低ラインとして3日、被害が広域におよぶ地震を想定した場合の目安として1週間、という関係になっています。
農林水産省のガイドは、さらにこう続けています。地域のリスクに応じて「2週間分など多めに備えることも大切」。つまり日数は一律ではなく、住んでいる場所と想定する災害で変わる、という考え方です。
3. 東京都は「少なくとも1週間」
自治体によっても表現は違います。東京都の「東京防災」(リニューアル前版)は、「支援が届くまでの少なくとも1週間は、誰にも頼らず暮らせるように備えることが『備蓄』です」と書いています。人口が集中している地域ほど、支援が行き渡るまでに時間がかかるという前提が反映された表現です。
お住まいの自治体が防災ハンドブックを出している場合は、そちらの日数も確認してみてください。国の目安より長い日数を示している自治体は少なくありません。
4. 日数より先に決めておきたいこと
日数を決める前に、はっきりさせておくと備蓄が組み立てやすくなることが2つあります。
- 何人分か。水は1人1日3リットルが目安なので、人数×日数でリットル数が決まります。4人家族で3日分なら36リットル、1週間なら84リットルです。
- 自宅で過ごすのか、避難所へ行くのか。これによって必要なものがまったく変わります。消防庁も「非常用持出品」と「備蓄品」を別々のチェックシートとして公開しています。
まとめ
「3日」も「1週間」も、どちらも公的機関が示している数字です。最低ラインが3日、広域災害を想定するなら1週間——この関係を押さえたうえで、人数と住んでいる地域の事情に合わせて決めるのが現実的です。
アプリ「防災メキキ」では、日数と人数から必要量を割り出し、そのうえで同じ商品が複数の販売サイトで売られているものは価格をならべ、そうでないものは選ぶ手がかりを事実で示すという形で情報を出していく予定です。
- 首相官邸「災害が起きる前にできること」
- 総務省消防庁「備蓄品チェックシート」「非常用持出品チェックシート」
- 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(平成31年3月)
- 中央防災会議「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」(令和7年7月1日)
- 東京都「東京防災」